natural-ring コイデなきもち。。。

自然とのつながりを感じていたい。日常で出会った環な気持ちを綴ります。

笹刈り

 

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夏の雑木林。笹や草の勢いが増し、ちょっと見ないと草ぼうぼうの藪になってしまいます。放っておくと、笹があたり一面覆い尽くし、草も強いものだけが伸びてしまい、その葉に日差しを遮られた植物が、いつの間にか消えてしまうことがあります。なかには、都会では珍しくなった草木も。f:id:hitoshi-k:20120203212031j:plain

笹はすごく繁殖力が強く、しばらく放っておいたところでは、鉛筆くらいの太さになり、切っても根っこに残った栄養分で、またすぐ伸びてしまいます。昔から笹は2・8に切れと言われていて、夏に切っても、また伸びてくるので、冬にもう一度切る。すると、栄養分を使い果たして勢いを失い、次に伸びてくるときは、か細くなって背もあまり伸びません。そうなると夏に1回だけ切れば良くなります。手入れが放置された里山の保全活動の第1歩は、まずはこの笹刈作業からから始まります。

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子どもたちと月2回行っている里山キッズ。この前の活動では、都会では珍しくなったコウヤボウキという、とても背の低い木が笹に隠れて日差しを受けることができなくなっていたので、30分ほどヤブカと戦いながら、みんなで笹刈り作業を行いました。利き手の軍手は、ノコギリ鎌を持つと滑るので外し、地面ギリギリのところから、笹を刈っていきます。この活動に参加して3年目にもなる子どもたちは、もう慣れた手つき。

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低学年の子どもたちは、上級生が刈った笹を集めて、1か所に積む作業。いつの間にか、早く集めて、何度も運ぶことがゲームになっています。遊びの天才。あっという間に、笹に隠れていたコウヤボウキや、ユリの仲間の野草などが顔を表しました。こうして、たくさんの草木に太陽の光が当たるようになると、いっぱいお花が咲いて、蜜を吸いに色んな昆虫がやってきて、それを食べに小鳥が来たり、小鳥を食べに…と、生き物のつながりの話を、汗をぬぐいながら説明しています。何年も繰り返しになりますが、子どもたちは体験を通して学んでいます。

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高野山の僧侶が、この木の枝を集めて箒にしたから、コウヤボウキという名前がついたと言われていますが、実際はそんなことは無かったとか。里山キッズ活動では、たくさん増やして、いつか箒を作ってみたいと思います。

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笹刈りしているところでは、あちこちの木々にアオバハゴロモの幼虫が、たくさんいました。子どもたちが、口ぐちに白い綿がついている!というので、白い部分をなでてあげました。すると、綿だと思っていたのに、何かが次々にピョーンと飛んでいく様子を見て、子どもたちはびっくり大興奮。やっぱり動くものが一番興味を誘うようです。