緑の生命線
夏日となった今日は、新緑が眩しい成城周辺を散策しました。
写真は、立川から国分寺、小金井、調布、世田谷を通り、
大田区まで続いている崖の連なり。国分寺市に目立った崖が
あったことから、「国分寺崖線(こくぶんじがいせん)」と
呼ばれています。斜面地だったことが幸いし、これまであま
り家も建たず、今でも一つの線のように森が連なっています。
はるか大昔、6万年~10万年前の多摩川が、洪水のたびに
川の流れが蛇行し、削ってできた崖です。国分寺崖線沿い
では、いたるところで清水が湧き出し、その水が集まって
野川となり、多摩川に注がれます。お蕎麦で有名な深大寺
も国分寺崖線の豊富で清らかな水があったからこそと思わ
れます。
さらに、時代をさかのぼってみると、多摩川がこの崖の近
くを流れていたので、魚や貝が豊富に捕れたのでしょう。
縄文や古墳時代などの遺跡が多く発見されています。
三鷹や等々力渓谷の斜面林では、横穴式のお墓が保存され、
公開されています。
都市に残された緑の生命線とも呼べる国分寺崖線。
古の時代から人と生き物が共生してきた森。
次の世代に残す活動を始めて、はや24年目を迎えました。
この森の魅力を随時ご紹介していきたいと思います。