natural-ring コイデなきもち。。。

自然とのつながりを感じていたい。日常で出会った環な気持ちを綴ります。

チェーンソー講習

 

 

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梅雨が明け、うだる猛暑のなか、里山ではヤマユリの豪華な花に目を惹かれます。

18日、19日の2日間、日の出町にある東京都森林組合にて、伐木等の労働安全衛生特別教育を受講してきました。いわゆるチェーンソー講習会。事業者は従業員がチェーンソーを扱う際は、この教育を受けねばなりません。

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学生時代、チェーンソーの扱い方を習い、その後も個人的には使って知識や技術は積んできましたが、山を生業としている方には絶対条件の講習ですが、自分が行っている里山保全活動ではチェーンソーは扱わなかったので、特別教育は受けてきませんでした。また、自分のこだわりで、ボランティア活動で年に1~2本程度しか伐採しないような場合は、機械で一気に切り倒すのではなく、みんなでゆっくりとノコをひき、木と対話しつつ、人と自然との関わりを感じながら切ってほしいという願いがあって、ノコギリやナタなどの手道具で安全に木を切ることに、ずっとこだわってきました。

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この度、自分が副代表を勤めるNPO法人ナチュラルリングトラストで、薪をキーワードに、山村と都市を結び、自然環境の保全と山村の活性化を図るプロジェクトが立ちあがり、薪割り体験イベントなどでチェーンソーを扱うことが多くなることから、再勉強を兼ね、講習を受けることにしました。

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講習は2日間とも9時から夕方6時まで、みっちり。1日目は関係法令や、木の切り方から枝の払い方、丸太を4mなどの長さに揃える玉切り作業の仕方、チェーンソーの構造などの講義。2日目はチェーンソーの分解、刃の研ぎ方、そして実技。参加者の顔ぶれは、チェーンソーを持ったことが無い人から、自分のような者まで。職業も鉄道会社や水道局職員、林業従事者、建設業、造園業、シルバー人材センターで庭木の仕事をしている方、そして森林ボランティアなど、女性10数名を含む48名が参加。1日目の講義では、クーラー故障のため30℃もある部屋のなか、みんな熱心に鉛筆を走らせ、2日目の実技では、今年最高気温となった屋外で、長袖や足の怪我を防ぐための防護を着用し、汗だくになりながらの講習。とても暑い2日間でした。普段は自分も木の切り方や安全管理などを教える立場なのですが、今回は教わる側。チェーンソーの安全教育の大御所と呼ばれる講師の経験豊かな話を伺い、多くのことを学ぶことができました。

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自動車をはじめ、便利な機械も扱い方を間違えると、とたんに牙をむき猛獣と化します。見よう見まねでチェーンソーを使う方も多くいるとか。林業家でさえ一番事故が多いのはチェーンソーを扱っているとき。基本をしっかり身につけることと、無理をしないこと、機械は怖いものだと自覚することがいかに大切であるかなど、改めて色々考えることがあった有意義な2日間でした。そして、切ってもお金にならないから放置されているスギやヒノキの間伐や、里山の雑木林の更新を促進するためにも、多くの人が自然エネルギーとして薪や炭を使うようになるには、どうしたら良いかを考える2日間でもありました。     

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今回の講習会。会場案内が届いて驚いたことに、道を隔てた向かい側の山は両親が眠る霊園。お盆にお墓参りしなかったから、呼ばれたのかと思いつつ、講習が終わってから急いで花と日本酒を買い、修了証も一緒に供えて、講習修了の報告をして家路につきました。