泥んこの生き物さがし
町田の棚田も、夏の日差しを浴びて、稲がすくすく育っています。先日、保育園の子どもたちと、久しぶりに訪ね、谷戸から浸み出した湧き水を田んぼの用水に使うために溜めている池の中の生き物さがしをしてきました。
タモ網でガサガサと泥をすくい上げ、何か動くものが無いかさがします。日照り続きで干上がり気味のため池は、網をすくいあげるといわゆるヘドロっぽい泥がいっぱいで、とても重いのですが、子どもたちは口をへの字に曲げながら、一生懸命すくっています。泥の中に何かいないか、泥を分けながら生き物を捜します。網をすくうことと、生き物をさがすことに夢中で、気付かないうちに網を振りまわしたり。いつの間にか、みんな泥だらけで、ちょっと芳しい香りが・・・。
30分ほど探してみたら、ザリガニやヌマエビ、ドジョウなど色んな水辺の生き物を見つけました。見つけた生き物を小さな水槽にうつすのですが、ドジョウ掴みにくいため四苦八苦しています。触れない子、ちょっと触って動くとびっくりして手を放す子、野生児のように、ニョロニョロうごくドジョウを一撃で掴む子など、それぞれの性格が表れます。
なかでも、最近あまり見なくなったゲンゴロウとタイコウチを発見できたのは、個人的に嬉しいことでした。
保育園に戻ってから、今日見つけた生き物のスケッチ。ドジョウのひげは何本?エビの足は何本?などと質問しながら、前、後ろ、正面、上、下から観察し、スケッチすることにしました。ドジョウのひげの数をかぞえたり、手足がどこから何本出ているか、ヒレはどこの場所にあるか?など、細かいところまで観察させます。絵が上手下手ではなく、生き物の特徴をちゃんと掴んでいるかの練習です。
時間をかけて描かせると、みんなしっかり特徴をとらえています。自分たちの自然体験指導では、虫や生き物を捕まえる体験だけではなく、じっくり観察することも意識しながら指導しています。これは何を表現しているの?と思って尋ねてみると、なるほど!と頷くことがしばしばあり、子どもの観察眼と感性の豊かさに驚かされます。
夏は生き物さがしのシーズン。生き物の不思議さや面白さを発見してほしいものです。
この子たちから、未来の生き物博士が生まれることを期待します。