あっという間に梅雨
5月、ゴールデンウィークの頃の新緑が、たった30日間で緑が濃くなっています。
ウツギやエゴノキなど、5月の花が続々と見ごろを迎えていますが、今年は落ち着いて愛でる余裕がありません。白くて可愛らしい花をたくさん咲かせるエゴノキは、自分の好きな花の一つ。そろそろ実が膨らみはじめています。実は、この実はエゴノキサポニンが含まれているので、バケツに水を入れ、この実を入れてかきまぜると石鹸になります。川に流すと魚がしびれて浮かんでくるという話を聞いたことがありますが、自分は経験はありません。
桜並木では、食べられないサクランボがたわわに実っていました。美味しそうにみえるんですが、味がありません。
雑木林では、クワの実もなりはじめていました。あと1週間後が食べごろでしょうか。あまり食べる人もいないので、鳥たちはお腹いっぱい食べることができるでしょう。ある日、突然、あんなについていた実がまったく無い!ということがしばしばあります。
公園では、ナワシログミの真っ赤な実を発見。甘酸っぱさが自分好みですが、種が大きいので、そんなに果肉が無いのが残念です。丁度今が食べごろで、摘まんでいると、下校途中の子どもが興味深々で近寄ってきたので、採ってあげたら、酸っぱいけど美味しいと喜んでいました。
住宅街の古い家には、ビワがたわわに実っています。あと少しで食べごろでしょう。昔は、初夏の八百屋さんには、必ず並んでいたものでしたが、最近あまり見かけなくなりました。ビワの葉は自然療法をされている方には、とても効用があると重宝がられます。ドクダミも毒や痛みを取るということが名の由来ですが、自然物から病気や怪我などを治してきた先人の知恵を残していきたいものです。
この季節、庭木で実がなる代表格といえば、梅でしょうか。今から20年前の冬、つぼみを付けた梅の木を剪定されていた農家の方から頂いてきたのを、今は亡き母親が玄関先に植えたものですが、気付けば大きく育っていました。
まだ若い木のため、新芽と同時に蜜がたくさん出るので、アブラムシがたくさん付くのですが、それを食べるテントウムシの幼虫も沢山みられます。先日、剪定していると、向かいのお宅からご主人が現れ、話しかけられたので、アブラムシが沢山出て、葉先がやられてしまったから、枝を切っていると話したところ、そういえば、時々、小鳥が沢山群れているのは、アブラムシを食べにきているからだったのかと言われましたが、きっとテントウムシの幼虫を食べにきているのでしょう。アブラムシ→テントウムシ→小鳥という、小さな生態系が玄関先の1本の木で育まれています。
若くて勢いがすごいので、冬の前に花芽ができているのは知っていても、正月前にさっぱり切り落としていたのですが、あまりにも花がさびしいので、今年は沢山さかせようと、剪定を我慢していたら、4月になっても咲き続けて楽しませてくれ、その分、梅の実もたくさんなっていました。
あまりにも沢山とれたので、今年は梅酒を作ることにしました。実に7年ぶり。左側は、7年前に緑地保全活動をしていた緑地から持ち帰った実をつけた梅酒。よほどのことがない限り飲まなかったので、古酒となっています。
一度凍らせてから砂糖をつけると、美味しくなるという話を聞きましたが、冷凍庫は凍らすスペースもないし、この量の梅を処理したいので、一気に梅酒を作りました。
春に花を咲かせた草木は今が実のシーズン。毎年あちらこちらで食べられる実を見つけては、摘まんで楽しんでいます。そういえば、カラスも子育ての季節でした。今日は樹林地の近くを歩いていたら、カラスが音もなく後ろからやってきて、頭をかすめていきました。みなさん、カラスの不意打ちにお気をつけください。