大自然の美しさ
先日、涼を求めて実に小学校修学旅行以来となる、日光へ出かけてきました。目指した先は、東照宮や華厳の滝といった、観光スポットを通り越し、湯滝。
真夏の青空の下、勢いよく落ちる滝の水しぶきは、マイナスイオンに満ちて、胸いっぱいに空気を吸い込んでいると、体の隅々まで生き返り、元気になります。
滝の上は、湯ノ湖。なんとなく硫黄の匂いが周辺に漂っています。滝の落ち口を眺めると、その50mの落差に息をのみ、ずっと見ていると、吸い込まれるような感覚に襲われます。
その後、戦場ヶ原を散策。平日の午前中は人も少なく、とても静かな時間が流れています。歩き始めた林床のクマザサは、膝くらいの高さ。雪が積もるためか、世田谷では胸くらいの高さまで繁茂し、膝くらいの高さを維持するには、定期的に笹刈りをしなくてはならないのに、ここでは自然に抑えられています。
少し歩くと、戦場ヶ原。昔々、中禅寺湖の領地争いで、下野国(栃木県)の二荒神(男体山)が大蛇に、上野国(群馬県)の赤城神(赤城山)がムカデがに化けて戦った戦場だったという伝説の地。小学生のころ、なんで戦場ヶ原というのか、調べさせられた記憶と、いやいや歩いた思い出がよみがえりました。
いつから、自然が好きになったのかな?と考えながら、今では大好きな自然の中をウキウキとした気分でシモツケの咲く散策路を小1時間ほど歩きました。
普段、人が積極的に関わることで守られる里山の自然環境の保全活動をしておりますが、このような、長い長い時間をかけて形成されてきた、人の手が及びようもない大自然に触れると、その美しさに圧倒されます。人間は大自然に比して、ほんの一瞬の時間を生きているにすぎず、自然を征服するとか、自然をコントロールしようとすることのおこがましさを感じてしまいます。
時々、大自然に触れることは、自分にはとても必要なことだと、改めて思う日帰り旅行でした。
もうすぐ、赤トンボも里におりていくのでしょう。